4月23日のドル円の値動きを考慮した今日の売買タイミングについての考察
4月23日ドル円値動き
先日の記事では、金曜日の欧州時間までの記事となっており、今週の動向に関しての確定情報がなかった為、金曜日のニューヨーク時間での動きを加味して、今日以後の値動きに関しての分析をします。
金曜日、ニューヨーク時間に入ると、バイデン政権による大増税が限定的との見方が広がり、ダウの上昇と共に米長期金利の上昇が見込まれ、107.470の安値を付けた後、108.138までドルは急反発をしましたが、上昇が見込まれた米長期金利が0.02%程度しか上昇しておらず、引けにかけては108円を割り込んで107.857での引けとなりました。
今週月曜日の始値は前週末、想定していた108.288を下回った107.875で寄り付いており、現在のところユーロ高に伴うドル売りに押される形でドル円も円高傾向での推移となっています。
今週の値動きについて
現在の下値目途は前週末安値107.470と考えており、ここを割り込めば更なるドルの下落が見込めます。
売買タイミングとしては、107.470を割り込んだのを確認したらショート、108.28付近まで上昇する形が見られればショートという入り方が正解かと考えています。
特に、107.470を割り込めば、週足ベースで下値を支え得るラインは106.362となっており、100pips程度の下落を見込めるので下落を待ってのショートがおススメですね。
今後の円高懸念
現状、日本・アメリカ・インド・オーストラリアなどにより、中国をけん制するクアッド構想、アメリカと台湾が正式な国交を樹立するような動きが続いており、世界が冷戦時代の西側諸国・東側諸国という別れ方に近くなっており、中国が反発を強めています。
これまで、自由主義陣営でありながら、中国と経済的・政治的にも近いとされていたEU諸国も、ウイグルを巡る中国の人権弾圧を巡り、中国への制裁・経済の中国離れが進んでいます。
これまで中国に対して弱腰外交とされていた日本でも、岸防衛大臣によって中国による尖閣諸島への侵略に言及するなど世界の色分けが鮮明になってきているように感じますね。
この日本・EUの動きのバックにいるのはアメリカ議会と考えられますが、アメリカによる中国への制裁・サプライチェーンからの排出などの動きが活発化すると、現在のグローバリズムから冷戦時代のような陣営に分かれる形での新たな世界経済の再構築という方向に動く可能性がありますね。
それ以前に、台湾を中心としたアメリカと中国の激突の可能性もあるので、現在のドル安はこうした世界情勢を織り込んだ動きの可能性もありますね。